人気の箱根駅伝を描いた小説、『風が強く吹いている』









長い伝統を誇り、今ではすっかり、
正月の風物詩となった、”箱根駅伝”。



近年では、山登りを制した大学が、
優勝を飾ることが多く、様々な伝説を生んできたが、
2015年からは、コース設定が変更され、
これまでの山登り・下りに関する記録は、参考記録となった。



この決定が、今後のレースにどう影響するかが、
注目されるが、そんな、人気の箱根駅伝を描いた小説の1つが、
三浦しおんが、直木賞受賞第一作として、2006年に発表した、
『風が強く吹いている』である。



漫画化と、ラジオドラマ化されたのをきっかけに、
舞台化、さらには、小出恵介主演で映画化されるなど、
話題を呼んだ。



たった10人で、しかも、
寄せ集めの陸上部員達が、箱根駅伝を目指す――



スポーツ小説や、映画にはある程度、
ファンタジーの要素は、かかせない。



「そんなことあるわけないだろ」と、思われる状況を、
どう現実のものと思わせるかに、作者の力量が表れる。



作者が、構想・執筆に6年を費やし、
綿密に取材した成果が出ており、
風を感じ、「速く」ではなく、「強く」走る、
10人の部員達の姿に、知らず知らずの内に、
引き込まれていってしまう。



駅伝という競技は、日本独特のものだが、
現代社会が忘れがちな、仲間を信じる心、
連帯意識というものが、とても爽やかに描かれている。



今はまだまだ暑い日が続いているが、
シード校以外は、秋の箱根駅伝予選会に向け、
トレーニングを積み重ねている、この季節、



一度は目を通しておきたい一冊だ。







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