ボクシングを描いた小説、『ボックス!』









ボクシングを描いた小説で有名なのは、
カシアス内藤が世界挑戦する姿を描いた、
沢木耕太郎の、『一瞬の夏』だろう。



その他にも、多くの名作があるが、
旬の作家ともいうべき、百田尚樹氏が2008年に発表した、
『ボックス!』は、第30回吉川英治文学新人賞候補になった他、
漫画や映画にもなり、多くのファンを獲得している。



天性の才能で勝つ男、ひ弱だが、強くなりたいと願い努力する男――。



高校のアマチュアボクシング界を舞台に、
この2人の戦いを描いているこの作品は、
スポーツ青春小説でありながら、年齢を問わず、
全ての人々を勇気付け、人生を考えさせられる、
熱さを持った作品である。



特に、これまでのボクシング小説と違うところは、
ルールやトレーニング方法、さらに、テクニックなどが、
細部に渡って描写されていることだ。



最近の小説は、違いを出そうと、
情報を詰め込み過ぎて、消化不良を、
起こしている作品も多く存在するが、
そんな部分は全く無く、ボクシングに詳しくない者でも、
実に、読みごたえのある作品になっている。



高校でスポーツをやったことがある者にとっては、
才能の違いを感じた際、誰もが無理だと諦めるか、
踏ん張って努力するかの、分岐点に立つ。



男のロマン満載の夏の暑さを吹き飛ばす、
スポーツ青春小説として、お勧めの一冊だ。



最近何かと話題の百田氏だが、
こういう、”ドストレートな青春もの” を、
これからも書いてもらいたいと、切に願う。







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