爽やかなスポーツ青春映画、『武士道シックスティーン』









日本において、スポーツ映画はあまり定着したことがない。



『ドカベン』 などの漫画が映画化されたこともあったが、
低予算で添え物の企画ものでしかなく、
作品の評価も、決して高いものではなかった。



圧倒的な予算と時間を掛けたハリウッド映画には、
試合シーンの迫力などで勝てるはずもなく、
スポーツ映画の分野では、長く日本は他国に劣る状況が続いていた。



転機となったのは、相撲を描いた映画、
『シコふんじゃった』 辺りからだろうか。



日本らしく、”スポーツ・青春・笑い” を大事にした、
ドラマ作りの流れは、21世紀に入ってからの、
『ウォーターボーイズ』 のヒットにより。
1つのジャンルとして定着することとなる。



2010年に公開された、『武士道シックスティーン』 も、
剣道への向き合い方が全く異なる女子高生2人が、
互いに影響し合う中で、成長していく姿を、
ユーモラス、かつ、爽やかに描いている。



なぜ人は戦うのか、勝つことの意味は何か、
真の強さとは?といった、スポーツをやる者なら、
誰もが自らに問うであろう普遍的な問題を、
今時の視点で描いている、大変見どころのある作品と言える。



この映画の良さは、変に恋愛の部分を入れず、
剣道を通じて、少女達の成長物語を描いているところにある。



そのためよくありがちな不自然さは少なく、
自然と少女達を応援してしまうのだ。



かつては不毛の分野だったスポーツ映画だが、
これからは、世界を舞台に活躍する日本人を描いた作品が、
今後、登場していくことを、願ってやまない。







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